桐生タイムス_20120112 | 夢かなえアジア・サッカー連盟事務局職員に

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夢かなえアジア・サッカー連盟事務局職員に

2011-12-30

 桐生市出身の若者が日本など46の国・地域が加盟するアジア・サッカー連盟(AFC)の職員として働き始めた。市内三吉町二丁目に実家のある椙山正弘さん(33)。桐高—群大工学部の卒業生だが「海外でサッカーにかかわる仕事がしたい」と方向転換。英国の大学院でスポーツマネジメントを学び、同国の民間教育機関で4年半勤めた経験などが買われ、9月にクアラルンプール(マレーシア)にあるAFC本部の事務局員に採用された。年末年始の休暇で帰省した椙山さんは「今の夢はカタールで開かれる2022年ワールドカップ(W杯)の運営にかかわること」と目を輝かせている。
 桐高サッカー部OBでもある椙山さん。群大工学部建設工学科を卒業し、大学院修士課程を修了したが、院生のときに1年間休学してオーストラリアに。ワーキングホリデーを利用して働きながら1年間を異文化圏で過ごした。
 「ちょうど02年日韓W杯のとき。松田選手らが活躍した大会の様子は南半球で見ました」と椙山さん。中田英寿、中村俊輔、小野伸二の各選手らの海外での活躍にも刺激を受け、それらが椙山さんを「サッカーにかかわる職業」へと向かわせた。
 群大大学院を修了して2年間は足利市内にある学習塾で働き、ためた資金でロンドンメトロポリタン大学の大学院に留学。1年半かけてスポーツマネジメントを学んだ。06年W杯ドイツ大会のころで、当然、大会中はドイツに。スタジアム観戦はできなかったがパブリックビュー会場をいくつも回り、世界最大のスポーツイベントを肌で感じてきた。
 その後、日本人向け幼稚園やその保護者を対象としたサッカースクールなどを経営している英国前田学園(ロンドン市内)に勤務して4年が過ぎた今年6月ごろ、AFCから正職員として採用したいと連絡があった。
 「06年に2カ月ほどインターンシップでAFCで働いたことがあり、その縁で声をかけてくれたんです」。規定どおりの面接を終えて9月から正式採用された。先輩からは「マサ」の愛称で呼ばれているという。
 AFCは欧州サッカー連盟(UEFA)など大陸ごとにある六つのサッカー連盟の一つで、W杯を運営するFIFA(国際サッカー連盟)の組織の一部でもある。椙山さんによると、AFC事務局員は約150人いるが、日本人は椙山さんを含めて6人。うち4人は日本サッカー協会からの派遣で、直接採用される日本人は珍しいという。
 配属されたのはコーチエデュケーション部門。加盟国の監督やコーチの技能向上のための合宿の企画・運営、タイやフィリピンといったサッカー途上国の指導者育成研修を行うのが主な業務。
 「群大のころは、県庁か市役所などに就職するつもりでいた」という椙山さんだが、サッカービジネスの世界に身を置いた今は「10年後にアジアで開かれる22年W杯カタール大会に関する仕事に携わること」と夢を語る。
 来年2月22日にロンドン五輪アジア最終予選の「U22日本代表—マレーシア戦」が同国内で開かれる。業務としてかかわることはなさそうで、「試合会場が自宅近くなので、できたらプライベートで日本の応援に行きたい」とサッカーファンの笑顔で答えてくれた。