桐生タイムス_20120112 | 枕木に刻む家族の絆 鉄道員の亡き父しのぶ

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枕木に刻む家族の絆 鉄道員の亡き父しのぶ

2011-12-24

 わたらせ渓谷鐵道にちなんだクッキー購入額の一部で枕木を寄贈する市民レベルの支援活動「枕木寄贈プロジェクト」。その寄贈者の名入り金属板を枕木に取り付ける記念式典が24日午前、みどり市大間々町の大間々駅で行われ、同路線の鉄道員ひと筋に生きた父をもつ桐生市黒保根町水沼出身のきょうだい5人が、亡き父をしのんで寄贈した枕木にメッセージ入りの記念名板を取り付けて家族の絆を深めた。
 同プロジェクトは、桐生市の市民団体「2015年の公共交通をつくる会」(佐羽宏之会長)が2008年3月、桐生・みどり両市の在宅障害者向け地域支援活動センター「虹の作業所」(運営・NPO法人はたおと)と協力して始めた。
 同作業所が作るタブレット(通行手形)クッキーを購入すると、1枚180円のうち40円分が枕木代となる。クッキー100枚で枕木1本(4000円)がわ鐵に寄贈され、「枕木オーナー」として自分の名板を枕木に付けることができる。
 今回、枕木に名を刻んだのは、長女の町田悦子さん(68)=桐生市黒保根町水沼=と、長男の町田保則さん(64)・ヒロ子さん(61)夫婦=前橋市=、次女の木村敏江さん(61)=桐生市新里町奥沢=、次男の町田昇さん(57)=みどり市大間々町桐原=のきょうだい5人。
 1996年に83歳で亡くなった父・町田保さんは、わ鐵の前身である旧国鉄足尾線の元鉄道員。67年に55歳で定年退職するまで大間々保線区の仕事ひと筋に勤め上げ、妻子も水沼の自宅や大間々・沢入(みどり市東町)各駅の官舎など沿線で暮らした。
 4年前に父母の法事できょうだいが集まった際、父が一生をささげた思い出深い鉄路に恩返しできないかという声が上がり、わ鐵の支援活動に携わる悦子さんの提案で枕木寄贈プロジェクトに協力することになった。
 式典で5人は線路に下り、長女、長男夫婦、次男、次女の4人分の枕木にそれぞれ記念名板を設置。「父の職場、通学とバイトした鉄路に感謝」「『ご苦労さん』の言葉を聞くと父を思い出します」などのメッセージが刻まれた。
 長男の保則さんは「この沿線に生まれ育ち、この地を離れる(高校卒業)直前には、アルバイトで父と一緒に枕木交換をした思い出深い場所。今の自分があるのはこの鉄道があるからこそ。これからも鉄道発展のために協力させていただきたい」と語った。
 プロジェクト発足から11月末までの3年8カ月間で寄贈された枕木は計501本。タブレットクッキーは、わ鐵オリジナルグッズとして、相老、大間々、通洞各駅、神戸駅構内のレストラン清流、列車内などで販売している。