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環境先進都市へ まちぐるみで実験
2010-7-27
桐生市が“環境先進都市”を目指し、地域ぐるみで実証実験を行う取り組みが、9月から本格始動する。CO2(二酸化炭素)削減に向けた先進的な実験を支援する環境省の補助事業。山間部に新設する小水力発電のエネルギーを、わたらせ渓谷鐵道を使って市街地に運び、電動アシスト自転車や電気自動車(EV)に供給して、地域全体でCO2を削減する仕組みづくりを目指す。同市には脱温暖化にかかわる文科省や総務省関連の実証事業も集中。次世代型のモデルケースとなれるか、実験成果が注目される。
事業名は「チャレンジ25地域づくり」で、温室効果ガスを2020年までに1990年比で25%削減するという国際公約をもとにしたもの。地域の特性を生かし、地域ぐるみの実証実験で「こうすれば削減できる」という具体策を見いだす。
桐生市は今年度の公募で選ばれた全国6自治体の一つ。総事業費約2億円の単年度事業で、市内のNPO法人北関東産官学研究会(根津紀久雄会長)が共同実施者となる。
同市は環境省との協議がまとまったのを受けて26日、産学官民の関係者でつくる同事業桐生推進協議会(宝田恭之会長、18委員)の初会合を市役所正庁で開き、具体的な事業内容を初めて公表した。
それによると、桐生市黒保根町水沼のわたらせ渓谷鐵道・水沼駅付近に小水力発電設備(出力2キロワット程度)を設置。同駅構内に置く専用設備で充電したリチウムイオン電池ユニット(同1キロワット)を専用列車で桐生駅に搬送する。
桐生駅南口には同電池(最大36キロワット)を収納できる充電ステーションを設置。電動アシスト自転車20台、小型EV(富士重工ステラ)3台、マイクロEV(群大工学部開発の1人乗り)2台を市民モニターに貸し出し、同ステーションでの充電利用を義務化し、ガソリン車からの乗り換えによるCO2削減効果などのデータを集める。
さらに別の電動アシスト自転車15台は、同駅構内の市民活動推進センターゆいで貸し出し予定。市民モニター向けと同じく同ステーションで充電利用する。同ステーションは有鄰館と市営本町六丁目団地にも設置(各2キロワット)され、それぞれレンタル電動アシスト自転車を有鄰館に10台、本六団地に5台置く。
水沼駅付近の小水力発電の完成は11月ごろとなるため、それまでは暫定的に利平茶屋森林公園(同市黒保根町)の小水力発電で充電した電池をEVトラックで水沼駅まで運ぶ。充電ステーションの利用は電動アシスト自転車が9月から、小型EVが10月から、マイクロEVが11月から始める。
桐生市は2008年度からの5カ年事業で、群大工学部と北関東産官学研究会が地域力による脱温暖化を目指す文科省関連の「JSTプロジェクト」を実施中。また今年度は小水力発電の利用可能量を調査する総務省関連事業も採択されるなど、各省庁の環境関連事業が集中している。
同事業桐生推進協議会の宝田会長は初会合の席上、「地域で分散しているエネルギーを中心街で使うモデルがありうるかどうか。ユニークで奇想天外なアイデア」と指摘した上で、「これだけのプロジェクトが集中するのは桐生だけ。それだけ注目され、期待されている」と述べ、市民や各種団体の全面的な協力を呼びかけた。

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