桐生タイムス | 大間々中心街の常夜灯が133年ぶり“里帰り”

きょうの夕刊

大間々中心街の常夜灯が133年ぶり“里帰り”

2010-3-9

 みどり市大間々町の中心街で8日、江戸後期・明治初期に大通りを照らした石造りの常夜灯が、133年ぶりに“里帰り”した。25日に正式発会する市民団体「三方良し」の会が、街並み保存と観光拠点づくりの第一歩として取り組む。25日は133年前に常夜灯が移されたのと同じ日付。その記念日に合わせてセレモニーを行い、常夜灯復活と同会の正式発会を祝う。
 同会は「売り手良し、買い手良し、世間良し」で知られる近江商人の精神が息づく大間々中心街の有志らで構成。街並みの保存や来訪者をもてなす取り組みの核となる市民団体をつくろうと、昨年10月から発会準備を進めてきた。
 発起人は松崎靖代表(足利屋洋品店)をはじめ、近江商人がルーツの岡資治さん(岡直三郎商店)と奥村秀俊さん(奥村酒造)、新井規夫さん(新宇商店)、飯塚茂さん(青井屋商店)、木戸英价さん(木戸商店)、近藤雄一郎さん(近藤酒造)、齋藤巌さん(神明宮)、須永豊さん(コメヤ商店)の9人。賛同者を含めた会員数は30人程度になる見通しだ。
 常夜灯は江戸後期の文化9年(1812年)以降一〜五丁目の現本町通り堀端に置かれ、堀を埋めた明治10年(1877年)に一、二丁目分を琴平宮、三〜五丁目分を神明宮へ移設。さらに三丁目分は原地区(現大間々13区)の民地へ移された。
 往時の繁栄ぶりを今に伝えようと、今回はこのうち三〜五丁目の常夜灯を復活させる。市も県費補助を受け、今年度は常夜灯設置費や街並み保存の基礎調査費など210万円を補正予算に計上し、同会の活動を側面支援している。
 8日朝には大間々三丁目交差点の本町通りに面した山車庫前で、三丁目分の設置作業がスタート。修復済みの新旧石材を土台の上で組み合わせ、夕方までに高さ約2・3メートルの常夜灯が復活し、133年ぶりに地元へ“里帰り”を果たした。
 今後も天候など適切な時期をにらみながら、25日のセレモニーに間に合うよう、四丁目分を介護予防複合施設いきいきセンター前、五丁目分をまま通り交差点角にそれぞれ設置する。
 25日は午後4時半から「三方良し」の会設立総会をいきいきセンターで開催。その後、神明宮から提灯(ちょうちん)で火を移し、5時に三丁目、5時半に五丁目、6時に四丁目で、それぞれ常夜灯に火を入れるセレモニーを行う。
 松崎世話人代表は「明治28年の大火では、地元商店が街のために(大事な商品である)しょうゆを使って火を消したという話が伝わっている。大間々に今も息づく三方良しの心を形にしたい」と正式発会を心待ちにしている。