桐生タイムス | 桐生でクリエイティブ・ジャパン全国大会

きょうの夕刊

桐生でクリエイティブ・ジャパン全国大会

2010-1-29

 地域固有の文化を生かした「創造都市」の浸透を目的とする「クリエイティブ・ジャパン全国大会in桐生」(日本ファッション協会主催)が28日と29日、桐生商工会議所会館などで開かれた。同会館で28日に開かれた大会には地元のほか、全国の都市から約120人が参加。事例発表や基調講演を通じ、芸術や文化と産業が結び付くことで新たな発展を導く創造都市の視点に立ったまちづくりの重要性と桐生の可能性が語られた。29日は市中の産業遺産などをめぐるツアーが催された。
 基調講演は創造都市研究の第一人者で大阪市立大学都市研究プラザ所長の佐々木雅幸さんが「時代が求める創造都市のあり方」と題して行った。
 佐々木さんは「大量生産大量消費は行き詰まっており、従来型の製造業に頼っていては80年ぶりの不況から抜け出せないのは自明の理」だと述べ、「社会のあり方を抜本的に変える『創造的革命』が必要だ」と訴えた。
 地域の文化や芸術と産業とが結び付くことで、そのまちでしかできないものづくりが可能となることや、伝統を生かして新たな価値を生み出す創造都市の考え方がこれからの地域発展に不可欠であることを説明。桐生については「ノコギリ屋根工場は世界に誇る資産。新しい要素をそこに入れ、世界に向けて発信を」と呼び掛けた。
 続いて「想像力と創造力を生かしたまちづくり」と題した討論会が催された。産官学民が連携して「文化芸術創造都市」づくりを進め、2008年度の文化長官表彰を受けた東京都豊島区、江戸時代の町割りが今も残り、「まちじゅう博物館」構想を打ち出した山口県萩市が先進地として取り組みを披露。桐生の関係者もノコギリ屋根工場の活用事例や低炭素社会実現に向けた社会づくりについて報告した。
 討論会では3都市の優れた活動が評価されるとともに、一過性ではなく持続性のある取り組みをいかに推し進めるかが課題として上がり、市民と行政、企業が互いに力を出し合う必要性が指摘された。