桐生タイムス | 両被告わいろ性否認 みどり市水道局汚職初公判

きょうの夕刊

両被告わいろ性否認 みどり市水道局汚職初公判

2010-1-7

 みどり市発注の浄水場建設工事をめぐる汚職事件で、わいろを得て入札情報を漏らす不正行為をしたとして加重収賄罪などに問われた同市水道局元浄水課長、福澤幸弘被告(57)=桐生市東=と、贈賄罪などに問われた土木・管工事業「小池物産」(倒産)元社長、小池努被告(61)=千葉市=の初公判が7日午前、前橋地裁(倉澤千巌裁判長)であった。両被告とも現金30万円の授受は認めたものの、入札情報を漏らした見返りではなかったと主張。「借り入れという認識だった」(福澤被告)「わいろという認識はみじんもなかった」(小池被告)などと述べ、贈収賄について全面的に争う姿勢をみせた。
 検察側は、2007年11月に行われたみどり市発注の白倉沢浄水場(同市東町小中)建設工事の一般競争入札で、同年6月と9月の2回、小池被告から同工事の入札情報を教えてほしい旨の請託を受けた福澤被告が、同年10月2日に小池物産の社員を介して30万円を受け取り、同月下旬、工事の設計金額を書いたメモを社員に渡したと指摘した。
 小池被告はその情報をもとに入札に参加し、予定価格に極めて近い3億3500万円で落札したと主張。この30万円をわいろと認定し、福澤被告がわいろを受けて設計金額を漏らした一連の行為が、入札の公正を害する不正行為だとした。
 これに加え、検察側は冒頭陳述で、福澤被告はバイクやラジコンなどの趣味で多額の借金を抱え、07年10月当時約3000万円の借金を抱えていたと指摘。同月上旬に消費者金融へ返すべき約35万円を工面できず、小池被告に入札情報を教えて見返りを得ようと考えたと主張した。
 一方、福澤被告側は罪状認否で、競売入札妨害は認めたものの、収賄については「(検察側が主張した)07年6月と9月に小池被告から請託を受けたという事実はない」と反論。「わいろという認識はなかった。借金返済のための借り入れという認識だった」とした。
 小池被告との関係については、06年のみどり市長選で同被告らが支援した候補が当選し、自身の立場が好転したと解釈。「(同被告に)一方的に恩義を感じ、いつか恩返しをしたいと考えていた」と述べた。
 小池被告側は、競売入札妨害について「(福澤被告と)落札できるように企てたり、共謀した事実はない」と主張。贈賄についても「(入札情報を)内報してきたのは事実だが、福澤被告からの一方的なもので、頼んだわけではない」「30万円を渡したことはあるが、供与したつもりはない。(福澤被告の)金の無心にこたえたもので、わいろという認識はみじんもなかった」とし、いずれも無罪を主張した。
 同事件をめぐっては、前橋地検が昨年5月に両被告を起訴して以降、同6月から12月まで7回の公判前整理手続きを経て、この日の初公判に至った。今後は3月まで全9回の公判で証人尋問などを行い、3月23日に判決が言い渡される予定。