桐生タイムス_20120112 | 75歳で少林寺黒帯に 大間々の深澤睦子さん

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75歳で少林寺黒帯に 大間々の深澤睦子さん

2012-1-12

 73歳で少林寺拳法を習い始め、75歳で初段に昇格した元気な女性拳士がいる。有段者に許される「黒帯」を誇らしげに締めるのは、みどり市大間々町大間々の深澤睦子さん。日本少林寺拳法連盟(本部香川県多度津町)によると「70代で入門すること自体が珍しい」(事務局)といい、75歳での初段合格は全国でも最高齢の部類に入るようだ。
 元教員の深澤さんは自宅でピアノ教室や学習塾を経営していたが、近年はもっぱら家にこもりがちだった。
 2009年、お年寄りが殺人や強盗の被害に遭うニュースが相次いだのを見て「もし自分が襲われたら、ただ殺されるのは嫌だ。犯人の急所を一蹴りしたい」と一念発起。息子で5段正拳士の輝彦さん(43)が通う渡良瀬道院(桐生市境野町、石井利直道院長)に入門した。
 「若い人はネコみたいに素早く動くのに、私は操り人形みたいだった」。最初はぎこちなかった身のこなしも、週3日の稽古で立ち方から構え、突き、蹴りなどの基本を繰り返すうちに軽くなり、入門から約2年で1級まで昇級した。
 この間、受け身で肩を負傷して1カ月休んだり、ふくらはぎの肉離れで半年以上も正座ができない状態になったりもしたが、“不屈の精神”でけがを乗り越え、11年12月、渋川市で開かれた審査会で初段に挑んだ。
 道場での稽古と学科試験の勉強に加え、審査の3カ月前から大間々厚生会館の一室を借り、週数回の孤独な自主練習も積んだ。
 そうした努力が実り、見事に昇段。「本当の強さ」について書く作文試験では、「相手を倒す強さではなく、人生のいかなる場面でも自分で正しく判断し、対処できる能力を養い、自信と勇気を備えること」という趣旨を書いた。
 この1月で76歳になる。「道場で若い仲間と触れ合うことが楽しい。若いと言われるのは少林寺拳法のおかげかな。何段という目標はないけれど、できる限り続けたい」。護身術として始めた拳法が、健康や生きがいのもとになっている深澤さんだ。