桐生タイムス | 第5の選手

ぞうき林

第5の選手

2010-2-17

 バンクーバー五輪のカーリングが始まり、メダル獲得を狙う、群馬大学工学部卒の山浦麻葉選手(25)を含む女子日本代表(チーム青森)は米国に競り勝ち、白星スタートした▼山浦選手には、現地へ出発する前日に都内で開かれた記者会見で初めて会った。印象は控えめ。だが、抱負を聞かれると、「自分たちは間違いなくこれまでの日本で最強のチームだという強い自信があります」と言い切り、報道陣の度肝を抜いた▼長野県御代田町出身。中1(長野五輪の前年)から始め、ジュニア時代からスキップ(主将)、チーム青森ではセカンドとして活躍してきた。しかし、昨年11月の五輪代表決定戦からリザーブ(補欠)に回った▼「このポジションには納得していませんでした。でも、年が明けたら気持ちを切り替えられました。『チームの勝利に何でもやりたい』と」。個別会見で見せた本音と葛藤。レギュラーから外れた悔しさを引きずってはいられない。強気の発言でチームを、自分を鼓舞したのだと思う▼「桐生は、チーム青森に入って最初の年に拠点を置いていたので本当に思い出のある場所です」とも。授業が終わってからジムで汗を流し、渡良瀬川の河川敷でダッシュの練習をしたそうだ。「卒業研究との両立は大変でしたが、大変な時期があったからこそ次の3年間、苦しいことも乗り越えられたと思います」▼チームは逆転で初戦を飾った。「第5の選手」の存在も大きかったに違いない。(ま)