桐生タイムス | 明かりに誘われ

ぞうき林

明かりに誘われ

2010-1-21

 山あいの冷たい空気が肌を刺す。しんと静まりかえった無人駅。夕闇がしだいに深さを増す中で、電飾だけが音もなく点滅し続ける。真冬ならではの厳かな雰囲気。そんな光景がたまらなく好きだ▼わたらせ渓谷鐵道の各駅を飾る恒例のイルミネーション写真撮影。折しも寒波襲来の数日間、日没前後から深夜にかけて、山あいの駅々を訪ねた▼間藤、足尾、通洞、原向、沢入、神戸、花輪、水沼、本宿、上神梅…。下見も含めて何回往復したことだろう。時間帯によって見え方は多彩。薄暮の空をバックに輝きを増してゆく様もいいが、漆黒の闇とのコントラストも幻想的でいい▼足尾の各駅には雪が積もったまま。氷点下を示す両頬の痛さに、昔暮らした北国の冬を思い出す。沢入駅前を飾る光のカーテンは見事で、神戸駅は周囲を包む闇の深さが幻想的。花輪は駅だけでなく街道沿いも美しく飾られ、水沼駅は再開した温泉センターの明るさが見る人の心を温める▼イルミネーションは大間々や桐生など市街地の各駅でも実施中。2月28日まで計15駅で毎晩、午後4時半から11時(最終列車通過)まで点灯する▼わたらせ渓谷鐵道は期間中の土日祝日、桐生駅午後4時50分発の普通列車で往復する「イルミネーションの旅」を開催中。みどり市営の国民宿舎サンレイク草木も同期間中、列車でのイルミネーション観賞と乗降駅送迎がセットになった宿泊プランを用意する。冬を彩る光の競演、とくとご覧あれ。(針)