桐生タイムス | 食べるということ

ぞうき林

食べるということ

2009-12-28

 冬至の夜長に柚子湯に入れどカボチャは食べず、クリスマスイブにはシャンパンを空けたけれどケーキはなし。年越し蕎麦やお屠蘇やおせち、お雑煮は、どこでどういただくだろうか。年末年始はあわただしいなかに、いろんな旬の行事食が居並ぶ時期だ▼18世紀フランスの文豪にして食通、ブリア・サラバンの著書『美味礼讃』の巻頭言に、「どんなものを食べているか言ってみたまえ。君がどんな人であるかを言い当ててみせよう」という格言があるそうだ。クリスマスプレゼントとして届いたメールに、紹介されていた。川内の雑木林のなか、キッチンを中心にした開放的な家で薪ストーブに温まりながらいただいた彼女の手料理を思い出した▼料理家の清水祥子さんである。ココロランドのホームページ(http://www.kokoroland.jp/about/index.php)にコラム「森の家から」の連載が始まり、第1回は「食べ物が人を作る」。掲載写真のつやつやしたナメコは夫君に摘まれ、さっと湯がいて大根おろしと和えてポン酢でいただいた。見事な手際と美味に感嘆した、幸せなひとときだった▼「食」は「人」を「良」くすること…。「口に入ったものは二度と取り戻せないのよ」という足立己幸さんの言葉もよみがえってきた。少しでもましな生きかたを目指すなら、私をつくる食をも正さねばと思う、「飲」は多き年の暮れ。口から出た言葉も二度と取り返せないのだから。(流)