桐生タイムス | 必要

ぞうき林

必要

2009-12-9

 うちの黒猫が赤い首輪を着けていたころだから、もう10年以上前の話▼その黒猫が突然、この世のものと思えないような叫び声を上げた。何が起きたのかと急いで行ってみると、ごろごろと転がって、もがいている。よく見ると、赤い首輪に下の歯、というより下あごが引っかかっていた▼毛づくろいをしているうちに首のあたりまでいって、引っかかってしまったのだろう。こんなこともあるんだなあと不思議に思いつつ、口から首輪を外した。黒猫も何が起きたのかよくわかっていないようで、軽くパニックを起こしていた▼最近の猫の首輪にはゴムバンドがついていて、口やつめが引っかかっても伸びるようになっているものが多いようだ。なるほど、これなら首もしまらないし、口に引っかかっても自分で外せそうだ。ウチだけじゃなく、各地であったのだろうな、首輪騒ぎ。同志を見つけたようで、少しうれしい▼寒くなって、会社帰りにコンビニに寄ると、つい温かい飲み物がほしくなる。ホット飲料コーナーにはいろいろな種類が並んでいる。ちょっと甘いのがいいのだが、脱脂粉乳や牛乳成分がイヤなので、それが入っていない加糖のものを探すが、ない▼必要は発明の母という。ゴムバンドつき首輪のように、いつかブラック加糖の温かい缶コーヒーは出るのだろうか。それが発売されたら、やっぱり同志がいたということになるのだろう。一人じゃない。きっと、うれしい。(篤)