ぞうき林
「戦い」続ける
2009-12-2
覚せい剤取締法違反で逮捕・起訴され、執行猶予付きの判決を受けたタレントの酒井法子さん。やり直す第一歩として選択したのが、高崎市内の大学で福祉や介護を学ぶことだった▼高崎はかつて酒井さんがレギュラー出演したNHKテレビの朝の連ドラ「ファイト」(2005年放映)の舞台だ。その高崎市で先月18日、「薬物乱用防止と薬物乱用からの回復」というシンポジウムがあった。前橋保護観察所統括保護観察官の三宅仁士さんや、かつて違法薬物で検挙された依存症患者の男性らが登壇し、薬物を取り巻く現況を語った▼三宅さんによると、県内で薬物関連で検挙されるのは毎年250〜300人で、60〜70人が保護観察の対象になって社会に戻るという。「社会に戻ると、薬物仲間からの連絡、接触の機会が予想以上に多い。その気になれば簡単に薬物が入手できる環境」とも話していた。そして「意思だけではやめられない。やめ続けるには努力を続けなければならない。薬物を使わずにいる環境が必要となる」と語った▼薬物依存症患者の男性の一人は「やめて3年になるが、今でも誘われたらやってしまうかも。やめられているのは、同じ思いの仲間がいるから」と言い、薬物依存症と戦うには一人では続かないことを強調していた。「今日は使わなかった」ことの積み上げと、それを確認しあえる仲間が「命綱です」とも▼一時的な治療はできない。一生戦い続けること。それが依存症からの脱却の方法という。(な)

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